「はかたもん」はその名の通り博多ラーメンが売りだ。本場の味を知る九州出身の女性と2人で共同経営している。わざわざ九州からストレート麺を仕入れ、チャーシューも自家製で時間をかけて作っている。この地に店を構えて13年経つが、常連客で賑わう店に成長した。
餃子はラーメンの売り上げに匹敵するほど売れるという。ラーメンもこだわっているが、餃子もかなり力を入れている。具は何度も改良を重ね、季節によって変わる野菜の甘味に応じて塩加減を変え、手でこねる。「自分がおいしいと感じるものしか出さない」ため、納得がいくまで何度も具の味見をする。一度、包んでしまうとやりなおしがきかないからだ。お客さんは正直だ。6個380円とやや高めだが、ほとんどのお客さんがラーメンと一緒に餃子を注文するようになった。
餃子製造機を導入した一番の理由は「鮮度を保つため」に早く包む必要があったからだ。具が新鮮なうちに包まなければおいしくないという。野菜から水分が出て食感が変わるということなのだろう。
10日に一度、2400個ほど仕込んで冷凍にする。機械で包むパートさんはなんと70歳のおばあちゃん。作業が単純で短時間なので高齢者でもできる。作業時間は約3時間半。機械の具合が悪くなった時、手で包んだが、「4人かがりで2日かかった」らしい。何より気になったのが、具の鮮度だった。以来、何かあったら東亜さんにすぐに連絡をするようになり、迅速な対応をしてもらっている。
人気のある餃子だけに、品切れでお客さんをがっかりさせたくない。そのためには機械が正常に動くことが条件となる。故障は少ないが、それでも微妙な調整は必要だ。13年も使っていると時には部品の交換が必要になる。「東亜さんに修理をお願いをしている間、無償の貸し出し部品を送ってもらっている」という。これなら、餃子作りの作業の穴をあけることもなく安心だ。タイムリーな対応が「はかたもん」の餃子を支えている。